煮干しが体に悪いと言われるのはなぜ?健康への影響と1日の適量

煮干しが体に悪いと言われるのはなぜ?

煮干しや乾燥小魚は、干して乾燥させて作られる栄養たっぷりの食材です。

 

出汁の素材としてだけでなく、粉末にして調味料としても活用でき、乾煎りにして直接食べることも可能です。魚を食べる機会が減っている昨今、煮干しは丸ごと魚を味わえるため、魚をあまり食べない人にもおすすめですが、栄養価が高いため過剰摂取は健康への悪影響が懸念されます。

 

この記事では、煮干しの摂り方、栄養成分、適切な一日量について詳しく解説します。

目次

煮干しが体に悪いと言われる理由

煮干しが体に悪いと言われる理由

プリン体の多さ

煮干しは塩分に加えて、プリン体を豊富に含むことで知られています。

 

一般的に、乾燥食品にはプリン体が多く含まれる傾向があり、煮干しはその中でも特に高いプリン体を持っています。例えば、煮干し100gには746mg、かつお節100gには493mg、アンコウの肝(酒蒸し)100gには399mg、干し椎茸100gには380mgのプリン体が含まれています。

プリン体の多い食事の影響

プリン体は体内の尿酸値を上昇させる効果があり、尿酸値の増加は痛風のリスクを高めます

痛風の主な症状には、足の親指の根元の関節に激しい痛みがあり、これを痛風結節と呼びます。

この痛みは非常に強く「風が吹くだけで痛む」と表現されることもあります。

 

運動不足、アルコール好き、水分摂取不足の人は痛風リスクが特に高いため注意が必要です。

含まれる塩分の問題

煮干しは比較的塩分が多いため摂取量に注意が必要です。過剰な塩分摂取は血圧の上昇やむくみを引き起こし血管に負担をかけます。

 

これにより脳卒中、心筋梗塞、心不全、動脈瘤などの心血管系疾患のリスクが高まる可能性があるため、煮干しの適量を心がけることが大切です。

塩分排出に必要なカリウム

カリウムは塩分の過剰摂取に対抗するのに効果的なミネラルです。体内の余分な塩分を除去し、細胞の正常な機能を支えます。特に、血圧管理にはカリウムが重要で、健康維持に不可欠な栄養素です。

 

1日の適切な煮干し摂取量

1日の適切な煮干し摂取量

1日に摂るべき量

煮干しの適切な1日の摂取量は約15グラムとされており、これは小さな煮干しで約20~30匹分です。

そのまま食べてもよいですし、食べにくければミキサーで粉末にして味噌汁やご飯にかけるのも良い方法です。

 

煮干しの摂取の利点

煮干しの摂取の利点

 

煮干しはプリン体や塩分を多く含むため、過剰摂取は健康への害となる可能性がありますが、適量を守れば問題ありません。実際には、煮干しには健康に良い効果をもたらす栄養素が含まれています。

 

煮干しに含まれる栄養素とその効果について詳しくご紹介します。

たんぱく質が豊富

煮干しをまるごと食べることで、たんぱく質が豊富に含まれています。

たんぱく質は、筋肉や内臓などの重要な体の組織を構築するのに必要で、不足するとこれらの修復が遅れることがあります。

 

また、筋肉量の増加は新陳代謝を促進し、同じ運動量でもより多くのカロリーを消費することにつながるため、ダイエットにも効果的です。

カルシウムが豊富

カルシウムは健康な骨や歯を維持するのに重要な栄養素ですが、その役割はそれだけにとどまりません。

筋肉の動きや心臓の健康をサポートするなど、多くの重要な機能を果たしています。

 

煮干しはカルシウムが豊富で牛乳の約20倍も含まれていると言われていますが、煮干しのカルシウムは体に吸収されにくいため、カゼインが豊富な牛乳と一緒に摂ると、吸収率を高めることができます。

噛むことのメリット

煮干しの適度な硬さは噛むことを重要にします。

 

噛む行為には満腹感を高める、過食を防ぐ、脳の発達を促す、歯茎や歯を丈夫にするなどのメリットがあります。現代食では柔らかい食べ物が多く噛む機会が減っていますが、煮干しのような硬い食品を取り入れることでこれらの利点を享受できます。

総括

煮干しはプリン体と塩分が比較的多いため過剰摂取は痛風や高血圧のリスクを高める可能性がありますが、煮干しの否定的な側面よりも健康へのプラスの側面に注目すべきです。

たんぱく質やカルシウムが豊富で、適切な摂取量は1日あたり15グラムです。

 

このように、煮干しには多くの健康上の利点がありますので、興味があれば他の記事もぜひご覧ください。

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